SAKAZUKI
座面高が変化するスツール
耐荷重と省材料を考慮した、オリジナリティのあるスツールです。上下 2 つのスツールを重ねると一人用の高いスツールに、ばらすと二人用の低いスツールになる、座面高が変化する構造。体格に合った高さで使えます。兄弟のいる家族や、家に友達を呼びたい一人暮らしの人に向けて、7 週間の個人製作で設計から CAE・モックアップまで行いました。
01 Concept 一人でも、二人でも座れる
一人でも、二人でも座れる
座面高が変化するスツール
重ねれば高く、ばらせば低く。体格にあった高さのスツールを、そのときの人数に合わせて使えます。
兄弟のいる家族や、
家に友達を呼びたい一人暮らし
子どもの成長や来客など、「座る人」も「人数」も変わる暮らしに合わせて、スツールの形を変えられるようにしました。小さな子どもが使うことも想定し、色彩感覚を育てるカラフルなデザインにしています。
重ねて、高いスツールに
上下 2 つのスツールを重ねると、大人が浅く腰掛けるのにちょうどいい高さ(520 mm)の 1 人用スツールになります。
ばらして、低いスツール 2 つに
上部と下部をばらすと、高さの違う 2 つのスツールに。子どもと大人、体格の違う 2 人がそれぞれに合った高さで座れます。
浅く腰掛けることを想定し、自転車のサドルのようにまたがる形で座れます。三角形にすることで材料も抑えられます。
上部と下部のスツールをばらすことで、2 人で座ることができます。重ねたときは 1 人用の高さになります。
小さな子どもが使うことを想定し、色彩感覚を育てるカラフルなデザインとしました。3 色のバリエーションを展開しています。
02 Design カラーバリエーションと、モックアップ

小さな子どもが使うことを想定し、色彩感覚を育てるカラフルなデザインとしました。上下で色を組み替えて使うこともできます。


板取図をもとにスチレンボードを切り出し、1/2 スケールのモックアップを製作。重ねたときの安定感や、ばらしたときの座りやすさを確認しました。

省材料を意識した板取り
三角形の座面と台形の脚のパーツを、1 枚の板から無駄なく切り出せるように配置しました。パーツ点数を抑えることで、組み立ての手間も減らしています。
03 Engineering CAE で耐荷重を検証する

最大値 0.668 MPa
最小値 0 MPa

最大値 15.000
最小値 11.551

最大値 0.085 mm
最小値 0 mm
想定素材は MDF。安全率の最小値が 11.5 と十分な余裕があり、変位も最大 0.085 mm と小さいことから、三角形の座面と抜きのある脚でも大人の体重を問題なく支えられることを確認しました。

04 Process & Outcome 7 週間の個人製作でやったこと
- 01
リサーチ
家具の耐荷重や省材料の事例、ターゲットの暮らしを調べる。
- 02
スケッチ
三角形の座面・2 段構造など、アイデアを手描きで展開。
- 03
3D モデリング
Fusion 360 で寸法を詰めながらモデリング。
- 04
CAE・板取図
980 N の荷重で応力解析。板取図を作成。
- 05
モックアップ
スチレンボードで 1/2 モックアップを製作し検証。
- 06
レンダリング
Blender で 3 色のバリエーションと使用シーンを作成。
設計から検証まで、すべて一人で
個人製作のため、リサーチ・アイデア展開・3D モデリング・CAE・板取図・モックアップ・レンダリングまで、全工程を一人で担当しました。
「かたち」の理由を、数値で説明する
三角形の座面や抜きのある脚は見た目のオリジナリティだけでなく、省材料と耐荷重を両立するための形です。CAE で応力・安全率・変位を確認することで、デザインの根拠を数値で説明できるようになりました。